10月25日 災害対策特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 今回の台風では、荒川が氾濫するかもしれないと本当に心配しました。また、台風が東京湾を直撃していたら、高潮で大変なことになっていたと思います。
 私は8月1日の本委員会で、災害のときの高齢者の避難について、町会レベルで住民の避難計画がないと、高齢者の方が置き去りにされると言いました。住民の避難計画がないまま今回洪水が起こったら、大災害になったかもしれません。いつまた台風が来るか、分かりません。今は区民の方も災害の意識が高いと思います。今すぐに町会レベルでの避難計画を作成していただきたいと思います。
 そこで、10月12日の住民の避難に関連して、幾つかお伺いします。
 10月12日ですが、午後5時に第2回災害対策本部会議が開かれました。江東区、江戸川区では、既に避難勧告が出ていましたので、墨田区はいつ避難勧告が出るのか待っていました。午後6時前に区役所にも行き、午後6時を過ぎて、やっと連絡をもらいました。危機管理担当部長からの文書には、午後5時に避難勧告を決定したと書いてありました。避難勧告が決まったなら、すぐに区民に連絡すべきだったと思います。ホームページに載ったのは午後6時です。10月12日の午後5時以降、災害対策本部はどのように避難勧告のための行動をしてきたのか、お伺いします。なぜすぐ区民に連絡できなかったのか、ご説明をお願いします。

◎防災課長(金子真也) 
 まず、避難勧告についてですけれども、12日午後5時に開催した災害対策本部会議にて決定をさせていただきました。その後、広報広聴担当とも連携し、さまざまなツールによる情報発信の準備に入りましたが、発令文案の調整、あるいはさまざまな状況への対応のための情報発信の専従職員を十分に配置できなかった、いろいろな状況の中で一定の時間を要してしまいました。
 今後、情報発信体制については十分に検証、検討させていただいて、適時、リアルタイムに発信できるように体制整備を図りたいと思っております。

◆委員(井上ノエミ) 
 江戸川区では午前9時45分、江東区は午後2時35分に避難勧告が出ていました。午後6時に墨田区で避難勧告が出たときに、区民の方にすぐ電話して、なるべく避難するように連絡しました。後で聞いたのですが、避難所に指定された学校に行ってみたら、職員が1人いるだけで、何の準備もされていないと思い、帰ってきたそうです。これでは避難所として全く機能しないと思います。地元の町会に協力してもらって、しっかりと準備しておく必要があると思います。以前申し上げたように、町会との連携をしっかりしないといけないと思います。そこでお伺いしますが、町会長とは何らかの連絡体制はあったのでしょうか。お伺いします。
 また、江戸川区では、1階の体育館ではなく、2階以上の教室を避難場所として使用しました。墨田区では、1階の体育館を使用したと思いますが、水害のときには高齢者を移動するのは大変ですから、初めから2階以上を避難場所として使用すべきと思います。今回は大変準備不足だったと思います。いつ来るか分からない災害ですから、しっかりと万全の準備をしていただきたいと思います。
 町会との連絡体制と、避難場所をなぜ1階にしたのか、お伺いします。

◎防災課長(金子真也) 
 まず、連絡体制ですが、全町会長、自治会長へ同報発信できるファクス等を活用させていただきまして、今回、主に自主避難場所の開設状況を提供させていただきました。ご指摘のとおり、避難所開設・運営については、なかなか行政のみでは回り切れない部分もあります。地元の皆様の協力も重要だと思っておりますので、今後、よりきめ細かい情報提供体制を検討するとともに、拠点会議の場等でも、こういったケースを想定して協力体制を築かせていただければと思っております。
 また、避難場所を1階にしたことですけれども、今回の避難勧告は、荒川氾濫による水没を想定したものではなく、あくまでも台風の雨、特に風ですけれども、ご自宅にいるのが危険であると判断した方を対象としたものです。しかし、この避難勧告の趣旨を十分に周知できなかった点については、今後の情報発信体制整備の中で検討を進めていきたいと思っております。